先日、黒田征太郎さんのイベントに参加してから、イラストへの情熱が蘇ってます。
インスタグラムで「落書きアーティスト」として活動している僕にとって、黒田征太郎さんの作品は「お手本」です。
ちなみにこの記事のアイキャッチ映像は、今朝の「落書きアート」。
20世紀を代表する画家、パブロ・ピカソの名言を題材にして、
文字を右手(利き手)で描き、絵は左手で描いてみました。
Every child is an artist. The problem is how to remain an artist once he grows up.
すべての子供はアーティストだ。問題は、大人になって、いかにアーティストであり続けるかだ。
利き手で描くと、どうしても形が整いすぎてしまって、子供の絵のようになりません。
僕にとって「利き手ではない方で描く」というのは、子供のころのアーティスト性を蘇らせる方法の一つです。
すべてのビジネスパーソンは絵を描くべき
以前から僕は、クライアントの方々に「経営者こそ、絵を描く練習をするといいですよ」とお話していて、
そのテキストとして『脳の右側で描け』という本をオススメしています。
というのも、絵を描く練習は、普段とは違うアタマの使い方が強制されることで、脳の認知能力を高めてくれるからです。
絵を描くことは、短い時間で行える「脳トレ」として、最適な方法なのです。
絵を描くことでアタマの働きが良くなる
この本に載っている練習方法の中で、特にユニークなのが、「対象物の上下を逆さまにしてスケッチする」ことです。
これは、「言語」が優位になっている現代社会に慣れ、論理的思考を司る「左脳優位」になってしまった私たちの認識モードを、
視覚を通して、目に見えるイメージの全体像をとらえるという「右脳優位」な認識モードに切り替えることに役立ちます。
左脳は幼少期からなじんだシンボルを使って、抽象化された記号のようなイメージをすばやく描き、右脳が最も得意とするデッサンの作業をさっさと横取りしてしまうのです。・・・右脳にアクセスするには、左脳がいやがる作業を脳に課す必要があります。
(『脳の右側で描け』「はじめに」より)
この「左脳がいやがる作業」こそが、対象物を逆さまにして、記憶の中にある既成概念をすばやく当てはめることができないようにするということです。
このような認識モードを切り替える練習によって、
いつもと違う思考モードへの認識転換が起こると、副次的な効用としてすばらしい生き方ができるようになります。集中力が高まり、意識がとぎすまされ、事物への関心が深まり、言葉や時間を超越した、実り多く、精神的に回復した状態がもたらされるのです。
(『脳の右側で描け』「はじめに」より)
そして、絵を描くという行為によって認識力を高めることは、ビジネスパーソンには欠かせない、問題を解決する能力を高めることにもつながります。
ものをちがったやり方で見て、洞察力を意識的なレベルにまで呼び出すことは絵を描くだけでなく、人生のさまざまな側面で役に立ちます。とりわけ、創造的な問題を解決する助けになります。
(『脳の右側で描け』52ページより)
まとめ
「絵を描くのは苦手」という方は少なくありませんが、
それは、絵を描く技術がないからではなく、アタマを「絵を描く」ための右脳優位の認識モードに切り替えられていないことが原因です。
『脳の右側で描け』で取り上げられているユニークな絵の練習方法は、アタマの認識モードを切り替える手助けになり、
ビジネスパーソンには欠かせない、創造的な問題解決能力を高めることにもつながります。
あなたも、まずはちょっとした「落書き」から、絵を描くことを始めてみてはいかがでしょうか?
神戸を拠点に活動するビジネスコンサルタント。アメリカでの7年間の勤務経験を含め、これまで色々な業界で、30を超える国・地域でプロジェクトに関わる。遊びで始めたInstagramへの投稿がきっかけになり、イラストレーター、グラフィックデザイナーとしても活動。