ビジネスチャンスをつかむ!外国人との会食で押さえておくべき5つのポイントとは?

発想

 

新年会シーズン真っ最中ですね。

年末年始のバタバタが一段落して、海外からのお客様をお迎えする機会も増えてくる時期です。

外国人との会食を行うとき、特にビジネス関連で会食を行うときの「コツ」をまとめてみます。

 

席次・席順

まず、会食相手との上下関係や役職に応じて、あらかじめ席順を決めておきましょう。

(参考)http://www.jp-guide.net/businessmanner/business/sekiji.html

人数が多い場合には、テーブルにネームカードを置いておくと良いです。凝った書体を使って、一輪差しの花などと一緒に置くと、かなり高級な感じになります。

相手の役職名が英語表記で、上下関係がよく分からない・・・というときは、躊躇せずに相手方に確認しましょう。ご本人たちよりも、ご本人たちのアシスタントや部下の方々に、こっそりと訊くとよいですね。

 

座席の間隔

日本を始めとするアジアのレストランの多くは、座席の間隔が比較的狭いところが多いです。

これは、アジア人の体型と感覚で感覚が決められているからで、大柄な欧米人には、かなり窮屈な思いをさせてしまう可能性があります。

なので、レストランはかならず下見をしておきましょう。

座席の間隔が狭いお店の場合には、お店が決めている定員から「マイナス2人」くらいで考えると、ちょうどよいですね。

例えば、4名のグループなら、6名掛けのテーブルあるいは個室を押さえてもらって、椅子を4つに減らすということになります。

あらかじめお店の人に事情を説明して、会食の開始時刻までに、座席のレイアウトを変えておいてもらいましょう。

 

タバコの煙

そこそこの値段がする料理を出すお店でも、しっかりと分煙がされていない、あるいは禁煙席が設けられていないことがあります。

タバコを吸わない外国人の多くは、受動喫煙による健康被害に対して、日本人よりもはるかに神経質です。

相手方がタバコを吸うか吸わないかに関わらず、食事中にタバコの香り・煙が漂ってくるようなお店で外国人を接待することは避けましょう。

たとえ相手がタバコを吸う人でも、外国では分煙が義務付けられているところが多いので、禁煙のレストランに行っても、相手が不快感を感じることはありません。(非喫煙者がいても構わずにタバコを吸ってしまう、周囲への配慮とデリカシーに欠ける日本の喫煙者とは全く異なります・・・)

 

食べ物の嗜好、慣習

相手方の宗教や嗜好によって、食べられるものが限定される可能性にも、注意が必要です。

例えば、インドネシアのイスラム教徒は豚肉を食べませんが、ポークエキスのように「調味料」として使われている食事も食べることができません。牛肉はOKですが、厳密に言うと、豚や豚肉を加工した精肉機械や調理器具を使って加工された牛肉はNGです。

また、インド人にはベジタリアンの方々が多いですが、動物性食品を一切食べない人(ヴィーガン)もいれば、肉・魚は食べないが乳製品は食べる人(ラクト・ベジタリアン)もいます。

向こうにとっては「当たり前」のことで、改めて訊かないかぎり分からない(教えてもらえない)ことがほとんどなので、レストランを選ぶ前にしっかりと確認しておきましょう。

会食当日にいきなり、レストランにイスラム教徒やベジタリアン対応を依頼してもやってもらえないことが多い(そもそも知識すらない)ので、相手方の嗜好に合わせたレストランを選ばなければなりません。

 

店員とのコミュニケーション

いくら事前に準備をしても、実際に会食が始まると、なんやかんやと想定外の出来事が起こってしまいがちです。

相手方と同じ国籍(外国人)の店員がいるレストランならともかく、ほとんどのレストランの日本人店員は英語でまともにコミュニケーションが取れないので、誰かが伝言役としてお店側とのコミュニケーションを取らなければなりません。

さらに、日本語を理解しない外国人に対して、日本語で滔々と料理の説明をしてしまう店員も少なくありませんので、とっさの通訳が必要になることもあります。

あらかじめ、食材や料理の英語表記や、調理法に関連する英単語・英熟語・慣用表現を押さえておくと、スムースな意思伝達が行えるようになります。

 

一緒に食事をすることで親密さが増すのは万国共通ですが、相手を誠心誠意「おもてなし」するには、しっかりとした準備が必要です。

日本人ならではの細やかさを発揮して、大きなビジネスチャンスをつかめる会食にしましょう。

 

神戸を拠点に活動するビジネスコンサルタント。アメリカでの7年間の勤務経験を含め、これまで色々な業界で、30を超える国・地域でプロジェクトに関わる。遊びで始めたInstagramへの投稿がきっかけになり、イラストレーター、グラフィックデザイナーとしても活動。