こんにちは、廣世 悟です。
何かを説明するときに、「専門用語」を使いすぎていませんか?
大勢の人々の前でのスピーチやプレゼンテーションでは、「専門用語」を使いすぎないというのが鉄則です。
しかし、何が「専門用語」っぽく聞こえてしまうのかは、話し手にはなかなか分からないものです。
気をつけるべき「専門用語」その1
「専門用語」の一番分かりやすい例は、特定の職業に就いている人しか使わない言葉です。法律に記載されている言葉とか、業界特有の言い回しとか。
聞き手が専門外、あるいは業界外の人々だと、意味が通じない言葉を使いすぎると、話の内容に興味を失います。
話し手が、かすかな優越感すら感じつつ、ご満悦で話していても、聞き手は心底飽々しているという状況は、しばしば見聞きします。
気をつけるべき「専門用語」その2
ビジネス社会で飛び交っているカタカナ英語にも、注意が必要です。
以前、私がアメリカで働いているとき、求職者の職歴を確認するために、その方の元勤務先に電話したとき、思わず「◯◯様の御社での“タイトル”は・・・」と、口走ってしまいました。
電話に出て頂いていた人事部のご担当者曰く、「はぁ?“タイトル”とは、役職のことですか?」。
言葉の選択が軽率だったあまりに、相手に余計な手間をかけさせてしまい、反省することしきりでした。
「タイトル」という言葉すら意味が明確に通じないことがあるのですから、Googleで意味を調べなければならないような、その他のカタカナ言葉に至っては、より注意が必要です。
まぁ、自分自身にもカタカナ言葉を多用する傾向があるので、自戒を込めて、ですが・・・
気をつけるべき「専門用語」その3
「定義」が人によって異なる言葉も、先に挙げた「専門用語」同様に、使い方を注意しなければなりません。
例えば、「相乗効果」。これを「シナジー」とか口走ってしまうのは論外だとしても、「相乗効果」が具体的に意味するところは、聞き手の認識によって全然違ってきます。
「1足す1が、3とか4になる・・・」という説明も、まだ曖昧さを残しています。
先日、あるセミナーで、「相乗効果」を端的に示す図解を見て、思わず唸ってしまいました。
「百聞は一見に如かず」の好例です。
ちなみに、左側の網掛け部分は、「妥協」です。これまた分かりやすい例です。
言葉が持つチカラを過信せずに、図解や言い換えなどを多用して、相手に分かりやすい説明をいつも心がけたいですね。
神戸を拠点に活動するビジネスコンサルタント。アメリカでの7年間の勤務経験を含め、これまで色々な業界で、30を超える国・地域でプロジェクトに関わる。遊びで始めたInstagramへの投稿がきっかけになり、イラストレーター、グラフィックデザイナーとしても活動。