スラスラと文章を書くにはどうすればよいのか

アイデア

 

文章を書くことに苦手意識を持っておられる方は多いのではないかと思います。

そういう私自身も、「文章を書くことが大好きだし得意!」と言えるほどではありません。

少し書いては直し、書き足しては直し・・・というクセが強く、

短い時間でさっと文章を書くことには、まだ苦手意識があります。

 

文章が上手く、書くのが速い人たちにコツを伺うと、

「話すように書けばいいんですよ」

というアドバイスをいただくことが多いのですが、

(私自身を含めて)文章を書くことに苦手意識が残っている人たちからすれば、

そうは言われても、なにをどうすればよいのかよく分からないのが正直なところではないでしょうか。

 

以前、「話すように書けばいい」というアドバイスを下さった方を

さらに質問責めにして(笑)

そのアドバイスの謎を私なりに解き明かしたことがあります。

そのときのメモをベースにしながら、

私なりの解釈も加えて、今回の記事を書いてみたいと思います。

 

まず「話すように書けばいい」ということには、大事な前提条件があります。

1.何について書くのか、あらかじめハッキリさせておく

これから自分が何を書くのか、書きたいのかを決めておかなければ、

スラスラと文章を書くことなど到底ムリです。

 

文章が上手な人たちの視点からは、

文章を書くことに苦手意識を持っている人たちの多くは、

スキルのあるなし以前に、

「何を書きたいのか」という強い目的意識が欠けているのだそうです。

 

誰かと話をするときも、会話を通じて何を知りたいのか、

あるいは何を得たいのかがハッキリしていなければ、

なかなか会話が弾まないのと同じで

(もちろん、ただ誰かとゆったりと時間を過ごしたいのであれば、話は別ですが)

文章を書くときにも、最終的な目的がハッキリしていればいるほど、

書くべきことが自ずとアタマに浮かんできやすくなるのです。

 

そして、効果的な練習方法についても教えてもらいました。

2.まず実際に話してみる

あるコピーライターの方が以前、

文章として書きたい内容について、まず実際に喋ってみて、

それを録音しておき、あとで聞き返しながら活字にしていくという練習方法を

オススメしてくださいました。

 

その方いわく、

その練習方法を実践することで、文章力が格段にアップしただけでなく、

人前で話すスキルも一気にレベルアップしたとのことです。

 

一人で話すのが恥ずかしくてできないなら、

あるテーマについて誰か他の人と話しているところを録音して、

その後で文字に起こしていくのでも構わないということでした。

 

文章に対して苦手意識があっても、実際に話すとなると、

書くときよりもスラスラと言葉が出てくることが多いので、

まずは「文章を書かなければならない」という気負いを手放して、

リラックスして、アタマからアイデアが流れ出る状態をつくり出すことが大切なのです。

 

そして最後に、書くときにも話すときにも、無視してはならないのは「相手」の存在です。

3.相手のリアクションを想像しながら書く

文章が上手い人から、こういうお話を伺ったことがあります。

「文章が苦手な人たちの多くは、自意識過剰になっていて、

自分が伝えたいことにしか意識が向いていない

こう言えば、相手はこう思うかもしれないなぁ・・・

こういうふうに伝えたら、こういうふうに切り返してくるかもしれないなぁ・・・

と、実際に会話するときのように、相手の立場や反応を想像しながら書くだけで、

一気に文章がうまくなることが多い」

 

一方的に、自分が話したいことだけを話し続ける人の相手をするのは

誰にとっても苦痛であるように、

自分が書きたいことだけをひたすら書いている人の文章は、

なかなか読みたいという気にはならないものです。

 

文章を読んでくれる人にとっての「価値」は何なのか、

自分が相手に対して「貢献」できることは何なのか・・・

と、ほんの少し意識の持ちようを変えるだけで、

伝わりやすい、分かりやすい文章にするために

適切な「言葉」が出てきやすくなります。

 

そして最後に、やはり文章がうまくなるには、

4.(できれば毎日)ひたすら書き続ける

ことしかない、ということでした。

 

いくら理屈が分かっていても、ある程度「数」をこなしていかなければ、

書くスキルが実際に上達することはありません

 

書きたくても書けない、なかなか言葉が出てこないというときは、

まず誰かと会話をする機会を創って、

自分の考えを相手に伝えることの練習を積むことから始めればよいそうです。

 

結局、話すことも書くことも、

自分以外の誰かに自分の考えを伝えるという行為であることに変わりはなく、

一見して違うスキルのようで、

実は根っこの方ではつながっているのです。

 

ここまで、「話すように書く」というアドバイスの謎(?)を解き明かしてきましたが、

いかがでしたでしょうか?

私自身、まだ「数稽古」をこなしているところですが、

なにか少しでも、あなたの文章力を上げるためのヒントがあったなら嬉しいです。

 

 

神戸を拠点に活動するビジネスコンサルタント。アメリカでの7年間の勤務経験を含め、これまで色々な業界で、30を超える国・地域でプロジェクトに関わる。遊びで始めたInstagramへの投稿がきっかけになり、イラストレーター、グラフィックデザイナーとしても活動。