脳トレサービス「lumosity」(ルモシティ)で「人間モルモット」になってみる

脳力アップ

 

lumosity(ルモシティ)をはじめてみよう

 

こんにちは、廣世です。

先週から、脳の機能を高めることを目的にしたアメリカ発のプログラム、lumosity(ルモシティ)を試しています。

 

lumosityとは?

 

lumosityは、世界で5000万人を超えるユーザーが登録しているウェブサービスです。

パズルや迷路などのゲームで脳を刺激して、スピード、記憶力、注意力、柔軟性、問題解決能力を伸ばすことを狙いとしています。

日本でも一時期流行った「脳トレ」と同じコンセプトですね。

 

脳トレと違うのは、自分のアタマの「世界ランキング」がハッキリ分かること。

ユーザーの中で、自分のスコアが一番下から何パーセントのところに位置しているのかが分かります。

総合評価に加えて、細分化された5つのカテゴリ(スピード、記憶力、注意力、柔軟性、問題解決能力)それぞれの評価も分かるので、自分の強み・弱みが明らかになることもメリットです。

 

で、私の現在のランクは・・・

 

ビジネスモデルとマネタイズ

 

と、その前に、lumosityのビジネスの仕組みを、仮説ベースで解き明かしてみます。

 

lumosityは、無料でも利用ができますが、他のフリーミアム・モデルと同じく、無料ユーザーが使える機能には限界があります。

個人のランキングやトレーニング履歴のレビューなど、すべての機能が使える有料会員からのサブスクリプション・フィーがlumosityの収入源になっています。

会費は1年間で約5千円。割引価格が適用される2年会員、そして最初に約2万6千円を払って永久会員になるオプションもあります。

(まぁ「永久」といっても、サービスが継続している限りは、ですが)

家族向けに、年間1万円くらいで5アカウントが発行されるファミリープランも用意されています。

 

集客には主にPPC広告が使われていて、「5%の有料ユーザーが、残り95%の無料ユーザーを支えている」というフリーミアム・モデルの一般的な公式を踏まえると、有料会員の獲得コストはかなり高くなっていると推測されます。

おそらく有料会員の初年度の会費だけでは、広告費で赤字になっているのではないかと。

2年会員や永久会員のオプションを用意しているのは、できるだけ前倒しでキャッシュを手に入れて、投下済み広告費の早い回収と、さらに広告費を投入して新規ユーザーの獲得と有料会員の増加を図るのが狙いでしょう。

 

自社や自分の持っているノウハウやコンテンツを使ってビジネスを構築しようと考えている方には、(反面教師的な意味合いも込めて)一つの参考になるモデルだと思います。

 

違う年代との比較が面白い

 

で、私の頭脳のランクですが・・・

 

1週間トレーニングをした後の総合評価(パーセンタイル)は「下から79.6%(上から20.4%)」。

同年代の中では「中の上」~「上の下」レベルですが、カテゴリ別に見ると、かなり格差があります。

 

  • スピード:下から50.8%
  • 記憶力:下から99.1%(トップ1%)
  • 注意力:下から80.3%
  • 柔軟性:下から57%
  • 問題解決能力:下から96.9%(トップ4%)

 

スピードと柔軟性の劣化が目立っています(笑)

それを記憶力と問題解決能力で補って、「中の上」レベルになっているということですね。

 

このランキング、他の世代との比較もできます。

例えば私のスコアを、20歳下の、20~24才のユーザーと比較してみると、

 

総合評価:下から59.4%

  • スピード:下から26.3%
  • 記憶力:下から97.7%(トップ3%)
  • 注意力:下から57.8%
  • 柔軟性:下から33.7%
  • 問題解決能力:下から96.3%(トップ4%)

 

というように、鈍くて柔軟性に欠けているところが目立つ、平凡な人になります。

この世代の人たちの目線からは、鈍くさくて融通がきかないくせに、細かいことはいちいち覚えていて、「こうすればいいんじゃないの?」と口を挟んでくる、うっとうしいオジサンに映っているのだと思います(笑)

 

逆に、20歳上の、60~64才のユーザーと比較してみると、評価は一変します。

 

総合評価:下から93.3%

  • スピード:下から75.6%
  • 記憶力:下から99.6%(トップ1%)
  • 注意力:下から94%
  • 柔軟性:下から75.8%
  • 問題解決能力:下から99.1%(トップ1%)

 

この世代の人たちにとってみれば、こき使いやすい存在なのかもしれません。

会社員時代を思い出しますね・・・汗

 

ユーザーは人体実験のサンプルになっている?

 

で、lumosityで実際にアタマは良くなるの?と言われると・・・

正直なところ、分かりません。

いま何歳であっても、どんなことをやっても、同じことを繰り返していれば学習効果が生まれ、上達します。

知能ゲームのスコアが上がったからといって、そのゲームを上手くやるために必要な脳の神経回路が発達し、洗練されただけであって、それだけで「アタマが良くなった」とは言えませんよね。

 

ただ、lumosityには、パターンに慣れることでハイスコアが出しやすくなるゲームがある一方で、決まったパターンや「攻略法」が適用できないゲームも用意されています。

PC画面全体を使う、広い視覚野が求められるゲーム。

ランダムにクルクル回る迷路で、方向感覚を調整しながらゴールに向かうゲーム。

このあたりのゲームが脳の働きにどういう効果を及ぼすのかは、lumosity自体、各地の大学と共同して研究を続けているようです。

 

実験台に使われるようなサービスなんか使いたくない、という方もいるでしょう。

でも、見方を変えれば、こういう脳力向上を目指した世界規模のプロジェクトに1ユーザーとしてでも参加することは、僕たちが歳をとっても頭脳明晰でいつづけられる未来を創りだすことへの貢献とも言えます。

 

未来のベネフィットにつながると思えば、人体実験に参加するのも、面白いですよね。

 

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神戸を拠点に活動するビジネスコンサルタント。アメリカでの7年間の勤務経験を含め、これまで色々な業界で、30を超える国・地域でプロジェクトに関わる。遊びで始めたInstagramへの投稿がきっかけになり、イラストレーター、グラフィックデザイナーとしても活動。