Skip to content →

ナポレオン・ヒル『悪魔を出し抜け!』から学ぶ、「対話」という発想法。

 

人間性の「真理」を語る悪魔?

仕事の合間に、先日発売されたばかりの『悪魔を出し抜け!』ナポレオン・ヒル著を読みました。

本の内容の大半は、帯にも書かれている通り、ナポレオン・ヒル氏と「悪魔」との対話形式で進められています。

悪魔を出し抜け

「悪魔」との対話といっても、フィクションではありますが、オカルトではありません。

人はなぜ自分の意思だけで生きられないのか(という思い込み)、そしてなぜ人は周りの環境に流されるのか(という思い込み)を、ときにユーモアを交えた対話形式で、一つ一つ覆していくストーリーが展開されています。

キリスト教圏では忌み嫌われる存在である「悪魔」を対話相手に選び、しかも「悪魔」の口から真理を語らせるという手法が、読み手に深く考えることを促し、強烈でありながらも、パッと視界が開けたような、清々しい読後感をもたらしてくれます。

 

「悪魔」の正体は?

この本の中で、悪魔は、悪魔を恐れる人々の意識の中に住む「否定的なエネルギー」として捉えられています。

悪魔は、人々の意識に、貧困や非難、死に対する「恐怖」などの否定的な思考のタネと、酒やタバコといった思考を破壊する習慣を植え付けます。

そうすることで悪魔は、自分のアタマでほとんど、あるいはまったく考えない「流される」人間を生みだし、その人々の意識をコントロールして、世界を支配しようとしているのです。

 

「流される」ことの弊害

「流される」人々は、精神的な怠け者で、アタマを使うことをほとんどしません。まわりの状況に影響を受け、コントロールされてもそれに抵抗しません。自分で考えることを面倒くさがります。人生に何が起ころうと、それに甘んじます。人生に何を望めばいいのかわからず、ぼんやりと日々を過ごします。

悪魔が「流される」人々を増やすための方法は、否定的な思考や酒・タバコといった「習慣」を人々に植え付けることと、もう一つ・・・

悪魔との対話の中で、衝撃的な事実が、明らかにされています。

さらに悪魔は、「流される」ことに次ぐ危険なこととして、「警戒を怠る」こと、特に友人の選び方・友人との付きあい方で警戒を怠ることを挙げています。

悪魔曰く、「流される」ことのない人間は、友人の選択にも慎重で、何らかのカタチで良い影響を与えてくれるとか、実際に具体的なカタチで手助けしてくれるような人間としか親しくつき合わない、とのこと。

この発言の意味は・・・

ぜひ『悪魔を出し抜け!』を読んで、確かめてみてください。

 

正しい対話の前提条件とは?

この本を構成している「対話」は、哲学の世界では、思考を深めたり、原理原則を追求していくための有効な手段として使われています。

ビジネスの世界においても、正しい「対話」を行うことで、アイディアが深まり、成功確率の高い事業プランを創りだすことができます。

そこで重要なのは、ナポレオン・ヒル氏が実際に行ったように、自分とはまったく思考回路や価値観の違う人を「対話」の相手に選ぶことです。

 

正しい対話を成立させるには?

思考回路や価値観の違う人と「対話」することは、カンタンではありません。

自分とは異なる主張や論理を整理しながら、感情に流されることなく、的確な質問を繰り返し、真理に迫る姿勢が求められます。

そこでは、「オレにはオレの考え方がある」とか「お前のやり方・考え方は気に入らない」といったような、幼稚な態度・言動は許されません。

健全な自信と見識、そして自立心を持った成熟した人間でしか、正しい「対話」を成立させることはできないのです。

 

内容のみならず、この本で展開されている本格的な「対話」のスタイルからも、多くを学ばせていただきました。

秋の夜長に、オススメの一冊です。

 

悪魔を出し抜け!』ナポレオン・ヒル著

 

photo by: ayu.divine

Published in 発想