アメリカの電子掲示板サイトRedditで5,000件近いコメントが付いた投稿があります。
末期がんと診断され、余命数ヶ月と宣告された24歳の青年が書いたものです。
彼が投稿したのは、いまから7ヶ月前。
彼はもう、この世にいないでしょう。
微力ながら私も、彼の人生に、より一層の意味を与えたいと思い、彼の投稿を日本語に訳してみました。
生きることに疲れたとき、希望を持てなくなったとき、心を支えてくれる文章です。
<以下、日本語訳>
Soon I will be gone forever, but that’s okay as long as someone reads this
投稿タイトル:僕はもうすぐ居なくなるけれど、誰かがこれを読んでくれればそれでいい
僕はまだ24歳だけど、実はもう、最後のネクタイを選んでいる。これから数カ月後の、僕自身の葬式で付けるものさ。
このネクタイは僕のスーツには合わないかもしれないけれど、その儀式にはピッタリだと僕は思ってる。
がんと診断されたのが遅すぎて、長生きするわずかな希望さえ僕に与えてくれなかったけど、僕は「死」についての一番大事なことに気づいた。
それは、僕たちの貢献によって、僕たちが生まれてくる前よりも、この世界をほんの少しでも良くするってこと。
僕の生き方、僕という人間が存在したこと、あるいはもっと正確に言うと、僕という存在が無くなることは、重要じゃない。なぜなら僕は、影響力のあることを何もやらずに生きてきたから。
以前は、たくさんのことが僕のココロを占めていた。でも、僕に残された時間を知ったとき、何が本当に大事なのかがハッキリしたんだ。
それで、僕はこの文章を、わがまなな理由で書いている。僕が気づいたことをあなたと共有することで、僕の人生に意味を与えたいんだ。
- あなたが楽しめない仕事で時間をムダにしてはいけない。あなたが好きじゃないことで、あなたが成功できないことはハッキリしている。忍耐や情熱、そして献身は、あなたが自分のやっていることを愛しているときだけ、カンタンに得られる。
- 他の人の意見を恐れることはバカげてる。恐怖はあなたを弱くし、麻痺させる。もしあなたが恐怖をそのままにしておけば、あなたが抜け殻になるまで、それは毎日増長していく。あなたの内なる声に耳を傾けて、それに従うんだ。あなたは気が狂ってると言う人もいるかもしれないが、あなたを偉人だと思う人もいるかもしれない。
- あなたの人生を支配しなければならない。あなたの身に起こることに、責任を持たなければならない。悪い習慣を抑えて、より健康的な生活を送るように心がけよう。あなたを幸せにするスポーツを見つけよう。そして何よりも、先延ばししてはいけない。あなたが決断しなかったことじゃなくて、あなたが決断したことであなたの人生を形作ろう。
- あなたの周りにいる人たちに感謝しよう。あなたの友だちや親戚はいつも、強さと愛情の無限の源なんだ。彼らのことを軽視すべきじゃない。
こんな単純な気付きの大切さについて、僕の気持ちを表現するのは難しい。でも、時間がいかに貴重なものかを経験した人の話に、耳を傾けてほしい。
僕は動揺していない。僕の人生の最後の日々は意味のあるものになると分かっているから。
僕が悔やんでいるのは、人工知能の誕生や、イーロン・マスクの次の素晴らしいプロジェクトみたいに、もうすぐ起こるはずのたくさんのカッコ良いことを、この目で見ることができないことだけさ。
シリアとウクライナでの戦争がすぐに終わることも願っている。
僕たちは死ぬまで、僕たちの身体の健康と完全さをとても気にしている。僕たちの身体は、僕たちの個性や考え、信念や意志をこの世に届けるための単なる入れ物に過ぎないってことに、僕たちは気づいていない。
世界を変えられるその入れ物に何もなければ、その入れ物がなくなったところで意味がないのさ。僕たちはみんな可能性を秘めていると僕は信じているけど、その可能性に気付くにはとても勇気がいるんだ。
あなたは、周りの環境によって作られた人生を、1日1日、一瞬一瞬をムダにしながらさまようこともできる。
あるいは、あなたが信じることのために戦って、あなたの人生の壮大な物語を記すこともできる。
僕は、あなたが正しい選択をすることを願っている。
この世界に、影響を残そう。意味のある人生を送ろう。あなたにとっての「意味のある人生」の定義が何であろうとも。それに向かっていこう。
僕たちが去っていくこの場所は、あらゆることが可能な、素晴らしい遊び場なんだ。
でも、僕たちはここに永遠にいるわけじゃない。僕たちの人生は、未知なる宇宙の果てしない暗闇に向かって信じられない速度で飛び続けているこの美しい地球の、一瞬の輝きなんだ。
だから、情熱を持って、この時間を楽しもう。この時間を、面白いものにしよう。この時間を、価値あるものにしよう。
読んでくれて、ありがとう。
神戸を拠点に活動するビジネスコンサルタント。アメリカでの7年間の勤務経験を含め、これまで色々な業界で、30を超える国・地域でプロジェクトに関わる。遊びで始めたInstagramへの投稿がきっかけになり、イラストレーター、グラフィックデザイナーとしても活動。