どんな分野でも、才能だけでは成功できない。
久しぶりにDVD『紳竜の研究』を観ました。
漫才師、タレント・司会者、プロデューサー、そして実業家として大きな成功を収めた島田紳助氏。
DVD『紳竜の研究』1枚目後半に収録されているNSC(吉本芸能学院)特別講義には、紳助氏の「成功法則」のエッセンスが凝縮されています。
紳助氏自身は2011年にスキャンダルで芸能界を引退したものの、この「成功法則」の輝きは、いまだに失われていません。
紳助氏は、講義の冒頭で、「才能」と「努力」の掛け算が、成功するかどうかを決めると断言しています。
それぞれをゼロから5の6段階で評価して、5の才能を持ち、5の努力をしている人が、最高点の25点。
才能が5点でも、努力がゼロなら、掛け合わせればゼロ。
才能が低くても努力が5点なら、才能があっても努力しない人に勝てるチャンスがある。
ただ、無意味な努力をしていてもダメ。
単に素振り何百回、筋トレ何回・・・と機械的にこなすやり方は無意味な努力であって、そういう間違った努力をしている芸人が多いと、苦言を呈します。
紳助氏は、阪神のスター選手だった掛布雅之氏の「1日に何百回も素振りをするのは、プロなら当たり前」という言葉を引用して、正しい努力のあり方を説いています。
ピッチャーが誰で、ランナーがどの塁にいて、ボール・ストライク・アウトのカウントがどうなっていて、ピッチャーがどんな球種を投げてきたかまで細かく具体的にイメージして、1回素振りをする。
それを積み重ねていくのが、正しい努力だと。
紳助氏は、講義を聴いているNSC研修生たちのほとんどが「世には出ない(=芸人として成功しない)と思ってる」と厳しい言葉を吐きながらも、まずはやってみよう、正しい努力をしてみよう、と愛情のこもった言葉を投げかけます。
実際にやってみなければ、才能のあるなしは分からない。
正しい努力ができる人になることが大事。
正しい努力をしていても成功しなければ、それは才能がないということ。
才能がないと分かることはムダではない。
自分にできることと、世の中が求めているものをしっかりと分析して、自分の勝てる場所を見つけ出す。
自分が勝てる場所で、正しい努力をしていれば、かならず成功できる。
講義の最後で、紳助氏は、涙を浮かべながら研修生に語りかけます。
君らには可能性がある。
変われるもんなら、10億円払ってでも、変わりたい。
この部分だけは、賛同できませんでした。
私たちは、何歳になっても、まだ可能性があります。
生きている限り、自分のチカラで大きなことを成し遂げられる、可能性を持っています。
そしてそれは、現在の紳助氏自身にも当てはまることだと、思っています。
神戸を拠点に活動するビジネスコンサルタント。アメリカでの7年間の勤務経験を含め、これまで色々な業界で、30を超える国・地域でプロジェクトに関わる。遊びで始めたInstagramへの投稿がきっかけになり、イラストレーター、グラフィックデザイナーとしても活動。